行動に結びつけてこそのロールモデル思考法
第一に、信号をキャッチできたら「時間の使い方の優先順位」を変えて、「勝負だ!」とばかりに好きなことに打ち込むことである。環境を変える前に「時間の使い方の優先順位」を変えること。時間の使い方を意識的に組み替えることは「違う自分」を構築することと等しい。
第二に、「時間の使い方の優先順位」を変えるにはまず「やめることを先に決める」ことである。それも自分にとってかなり重要な何かを「やめること」が大切だ。お正月の「今年の抱負」が大抵は実現できないのは「やめること」を決めずに、ただでも忙しい日常に「やること」を足そうとするからである。時間は有限なのだ。精神論だけで正しいことはできない。
第三に、「長期「なりたい自分」と短期「なれる自分」」を意識して、現実的であることだ。 「好きを貫く」ことは長期戦である。「なりたい自分」が仮にイメージできたとしても、すぐ明日にそれは実現しない。短期的には「なれる自分」を積み重ねな がら「時間の使い方の優先順位」を常に意識し、ロールモデルの引き出しも増やしつつ、こつこつと長期にわたってしたたかに生きること。「好きを貫く」ことと現実とのぶつかり合いの中で、「好き」とは違う次元で就職などの判断を下すことはままある。そんな判断をしてもそれで終わりだと思わないこと。たとえばオープンソース的に「志向性の共同体」に「気持ちだけ参加」して「好きを貫く」生き方もウェブ進化によって可能になる。そういう営みの中で、自分の直感を磨き、あきらめずしつこく自分の志向性を問い続けること。
物事がうまくいかず、悔しい思いをすることも人生では多々ある。そんなときは 「いずれ幸福に暮らすことが最高の復讐だ」「幸福とは、いつか自分が好きを貫いて生きている状態になることだ」とでも思って「負のエネルギー」を「正のエネルギー」に変え、「好きを貫く」長期戦を生きてほしいと思う。
『ウェブ時代をゆく』(梅田望夫 / ちくま新書)
9 months ago